PCをWindows 10からWindows 11にアップグレードしたら、それまで使っていたプリンターが使えなくなりました。
使っていたのはCanon PIXUS MP493。2011年発売のモデルで、10年以上トラブルなく使えていた1台です。機能は最低限。印刷とコピーとスキャンができれば十分で、不満はまったくありませんでした。
ところがWindows 11にはドライバーが提供されておらず、印刷しようとしてもPCがプリンターを認識しない。CanonのサポートページでもMP493のWindows 11対応は「なし」。長年使い慣れたプリンターでしたが、買い替えるしかありませんでした。
買い替えにあたって考えたのは、前のプリンターと同じくらいのシンプルな機能で、値段が安くて、安心できる国産メーカーのもの。そんな条件で選んだのが、Canon PIXUS TS3730です。
楽天市場で7,980円。2025年10月に購入して約5か月使いました。実際に使ってみてわかったことを、良いところも悪いところも正直にまとめます。
Windows 11非対応で買い替えを迫られる人は意外と多い
Windows 10のサポート終了とプリンター問題
Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了しました。セキュリティの観点からWindows 11への移行が推奨されていますが、OSをアップグレードすると、古いプリンターが使えなくなるケースがあります。
メーカーがWindows 11用のドライバーを提供していなければ、PCはプリンターを認識できません。自分の場合、Canon PIXUS MP493(2011年発売)がまさにこれでした。プリンター自体はまだ動くのに、OSが変わっただけで使えなくなる。もったいないですが、仕方ありません。
さらに、2026年にはMicrosoftが旧式のプリンタードライバー(V3/V4)のサポートを完全に終了する予定です。今は使えている古いプリンターも、今後のWindowsアップデートで突然動かなくなる可能性があります。同じ状況の方は、早めに買い替えを検討しておくといいかもしれません。
買い替えで重視したこと
前のプリンター(PIXUS MP493)は、機能としては必要最低限のモデルでした。それで十分だったので、買い替えでも同じ方向性で探しました。
求める条件はこの通りです。
- 前のプリンターと同等レベルの基本機能(印刷・コピー・スキャン)
- 本体価格は安いほうがいい(1万円以下)
- 写真プリント(L判印刷など)はしない
- Wi-Fi対応で、PCとケーブル接続しなくていい
- 安心できる国産メーカー
Canonは前のプリンターも同じメーカーで、10年以上使えた実績があります。値段と機能のバランスを見て、PIXUS TS3730に決めました。
Canon PIXUS TS3730の基本情報
スペックと価格(7,980円・楽天市場で購入)
Canon PIXUS TS3730は、2024年9月に発売されたA4対応のインクジェット複合機です。プリント・コピー・スキャンの基本機能を備えています。
購入したのは2025年10月15日。楽天市場で7,980円(税込)でした。
主なスペックをまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最高解像度 | 4800×1200dpi |
| インク | 4色(BC-366/BC-365) |
| 印刷速度(A4モノクロ) | 約7.7ipm |
| 印刷速度(A4カラー) | 約4.0ipm |
| L判写真印刷 | 約52秒 |
| 接続 | Wi-Fi(2.4GHz/5GHz)+USB |
| サイズ | 約435×327×145mm |
| 重さ | 約4.0kg |
| 給紙 | 後トレイ(普通紙60枚) |
※印刷速度はCanon公式値(ISO/IEC 24734基準)
1万円を切る価格でプリント・コピー・スキャンが揃っていて、Wi-Fiにも対応している。前のMP493にはなかったWi-Fi機能がついて、この価格なら十分です。
同梱物の確認
箱を開けると、以下のものが入っています。
- 本体
- 電源ケーブル
- インクカートリッジ(BC-366カラー/BC-365ブラック)
- 設置・基本操作マニュアル(紙)
- セットアップCD-ROM(Windows用)

なお、USBケーブルは付属していません。Wi-Fiで接続するなら不要ですが、USB接続したい場合は別途購入が必要です。
開封からセットアップまで(写真で解説)
本体の外観と操作まわり

サイズは約435×327×145mm。A4用紙より一回り大きいくらいのサイズ感で、棚の上やデスクの端に置けます。重さは約4.0kgと軽めなので、設置場所を変えたいときも持ち運びしやすいです。

操作ボタンは本体上部にまとまっていて、電源ボタン、モノクロコピー、カラーコピーなど最低限のボタンだけです。液晶は1.5型のセグメント表示(モノクロ)がついていますが、表示される情報はインク残量やエラーコードくらい。細かい印刷設定はPCやスマホのアプリから行います。
前のMP493もボタン数は少なかったので、操作感はほとんど変わりません。Canonのエントリーモデルを使い慣れている人なら、違和感なく移行できると思います。
インクの取り付け方(レバー操作がポイント)
初回セットアップで最初にやるのがインクの取り付けです。

付属のインクカートリッジはBC-366(カラー)とBC-365(ブラック)の2本。いわゆる一体型カートリッジで、ヘッドとインクが一体になっています。インク交換のたびにヘッドも新品になるので、目詰まりの心配が少ないのは、使用頻度が低い人にとってはありがたいポイントです。

本体のカバーを開けると、カートリッジの取り付け位置が見えます。まず固定レバーを上げます。

どこに何色を入れるかは本体にイラストで書かれているので、迷うことはありません。カラーと黒を所定の位置にカチッとはめます。

レバーを下げてカートリッジを固定したら完了。初回はインクの充填があるため数分待ちますが、難しい作業はまったくありませんでした。
ちなみに、インクは開封後6か月以内に使い切ることがCanon公式で推奨されています。使用頻度が低い人は大容量インク(BC-366XL/BC-365XL)ではなく、標準容量を選んだほうが無駄になりにくいかもしれません。
Wi-Fi接続でケーブルレス。MP493からの一番大きな進化
前のMP493はUSB接続のみだったので、印刷するたびにケーブルをつなぐ必要がありました。TS3730はWi-Fi対応なので、PCとプリンターの間にケーブルが一切不要です。
自宅のWi-Fiに接続するだけで、PC・スマホ・タブレットどれからでも印刷できます。プリンターは棚の上に置いたまま、自分はデスクから印刷ボタンを押すだけ。これはMP493からの買い替えで一番嬉しかった変化です。

用紙のセットも簡単です。後部の用紙サポートを上げて、用紙ガイドを紙の幅に合わせて差し込むだけ。普通紙なら60枚まで入るので、まとめてセットしておけば毎回補充する手間もありません。

印刷するときは、前面の排紙トレイと補助トレイを引き出しておきます。印刷しないときは閉じておけるので、ほこりが入りにくいのも地味に良い点です。
実際に使って感じた良い点
久しぶりに使っても迷わないシンプルさ
プリンターの使用頻度が高くない人にとって、「久しぶりに使ったときに操作を思い出せるか」は重要です。
Canon PIXUS TS3730は、電源を入れる → PCまたはスマホから印刷を実行する、それだけ。コピーは原稿をガラス面に置いてボタンを押すだけ。操作に迷う要素がほとんどありません。
高機能なプリンターは設定項目が多くて、久しぶりだと「この画面なんだっけ?」となりがちです。その点、TS3730は機能を絞っている分、使い方を忘れることがありません。MP493のシンプルさに慣れていた自分にとっては、まさに求めていた使い勝手でした。
前のプリンターと同じ感覚で使える安心感
同じCanonのエントリーモデルからの買い替えなので、操作体系に大きな違いがありません。インクカートリッジの交換方法、用紙のセット方法、コピーの手順。基本的な使い方はMP493とほぼ同じです。
「新しいプリンターに慣れるのが面倒」という心配がなかったのは、同じメーカーの同じ価格帯を選んだメリットだと感じています。
正直に書く。気になった点
電源ケーブルの接続がやりにくい(差し込みが固い・外れやすい)

本体の後ろ側に電源ケーブルを差し込むのですが、これが少しやりにくいです。差し込み口の位置が奥まっていて見えにくく、ぐっと力を入れないとしっかり入りません。
さらに、しっかり差し込んだつもりでも、ケーブルに少し触れただけで抜けかけることがありました。印刷中に電源が落ちたことはありませんが、設置時には少しストレスを感じます。
自分は使い終わったら電源ケーブルを外す派なので、毎回の抜き差しで少しだけ気になるポイントです。
印刷コストは高め。大量印刷には向かない
印刷コスト(インク代)は、正直なところ高めです。
| 印刷コスト(税込) | 大容量インク | 標準容量インク |
|---|---|---|
| A4カラー | 約18.5円/枚 | 約25.7円/枚 |
| A4モノクロ | 約8.4円/枚 | — |
| L判写真 | 約28.1円/枚 | 約34.8円/枚 |
※Canon公式値
大量に印刷する人にとっては割高に感じると思います。ただ、使用頻度が低い自分にとっては、1枚あたりのコストよりも本体価格の安さ(7,980円)のほうが重要でした。「インク代は割り切って、本体を安く買う」という考え方です。
なお、インクは使わなくても少しずつ乾燥します。長期間使わないと、次に印刷するときにクリーニングでインクを消費する場合があります。たまにでいいので、月に1回くらいテスト印刷しておくと、インクの無駄を減らせます。
こんな人におすすめ/おすすめしない
おすすめする人
- Windows 11への移行で古いプリンターが使えなくなった人
- 買い替えてもCanonのプリンターを引き続き使いたい人
- 前のプリンターと同等レベルの基本機能があればいい人
- 本体価格を安く抑えたい人(1万円以下で買える)
- PCとケーブルで接続するのが面倒。Wi-Fiで完結させたい人
- 置き場所が限られている人(棚の上に置けるサイズ)
おすすめしない人
- 毎週のように大量に印刷する人(ランニングコストが気になる)
- 写真プリントをしたい人(スマホやデジカメで撮った写真をL判で印刷して配りたい等の用途には不向き)
- データをスキャンしてPCに取り込みたい人(スキャン機能はあるが本格的な用途には力不足)
- タッチパネル液晶で本体操作したい人(TS3730はセグメント液晶のみ)
- 自動両面印刷が必要な人(TS3730は手動両面のみ)
まとめ:必要最低限で十分な人にちょうどいい一台
7,980円で得られる「いつも通り」
Canon PIXUS TS3730は、高機能でもなく、特別なものでもありません。印刷速度が速いわけでもなく、写真の画質が飛び抜けているわけでもない。
でも、Windows 11への移行で古いプリンターが使えなくなって、「前と同じくらいのシンプルなプリンターがあればいい」という人には、ちょうどいい選択肢だと思います。
自分の場合、10年以上使ったPIXUS MP493の後継として、7,980円で「いつも通り」の印刷環境が戻ってきました。Wi-Fiでケーブルレスになったのは、むしろ前よりも便利です。
「普通のことが、普通にできる」。この価格帯では、それが十分な価値だと思っています。
スペック情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Canon PIXUS TS3730 BK(6671C001) |
| 発売日 | 2024年9月 |
| 購入価格 | 7,980円(税込)※楽天市場 |
| 購入日 | 2025年10月15日 |
| 機能 | プリント・コピー・スキャン |
| インク | 4色(BC-366/BC-365) |
| 印刷速度 | A4モノクロ 約7.7ipm / A4カラー 約4.0ipm |
| L判写真 | 約52秒 |
| コピー速度 | A4カラー 約28秒/枚 |
| 最高解像度 | 4800×1200dpi |
| 接続 | Wi-Fi(802.11n/g/b/a)+USB |
| サイズ | 約435×327×145mm |
| 重さ | 約4.0kg |
| 稼働音 | 約48.0dB(A) |
| 前機種 | Canon PIXUS MP493(2011年発売・Windows 11非対応) |
※印刷速度・スペックはCanon公式サイトの参考値(2024年8月29日時点)

